2021年3月現在 持続化給付金の受付は終了しています
持続化給付金制度を悪用
新型コロナウイルスの影響を受けた事業者を支援する国の持続化給付金制度を悪用し現金100万円をだまし取ったとして山梨県内出身の男子大学生が、逮捕されました。
詐欺の疑いで逮捕されたのは、県内出身で埼玉県鶴ヶ島市在住の19歳の男子大学生です。
警察によるとこの大学生は、卸売業の個人事業者を装い、新型コロナウイルスの影響で収入が減ったなどと虚偽の申請を行い、持続化給付金100万円をだまし取った疑いがもたれています。
大学生は、調べに対し、容疑を認めているということです。大学生は予めウソの確定申告を提出していて手口が巧妙なことから警察は、組織的な犯行も視野に捜査しています。持続化給付金を巡る詐欺事件の摘発は、全国で初めてということです。
[UTYテレビ山梨]
捜査2課によると、大学生は5月下旬~6月上旬、織物や衣服の卸売り・小売業者を装い、確定申告書の電子データや収支内訳書など虚偽の書類を準備。スマートフォンで年間事業収入欄などにうその記載をし、6月11日に自分名義の口座に持続化給付金100万円を振り込ませ、だまし取った疑いがあるとの事。別の事件の捜査の過程で、大学生による詐欺容疑が浮上したという。
かなり以前から巷では組織的な犯行・不正受給の噂が出回っていました。
経済産業省も不正受給の調査を開始
持続化給付金を管轄する経済産業省は不正受給の調査を始めたことを明らかにしています。
簡素な手続きが不正受給の温床となっていることに加え「誰でも貰える」と本来受給資格のない人に不正受給を促して申請代行をもちかける悪徳業者の横行が背景となっているようです。
SNS上では持続化給付金の申請代行を勧誘するアカウントが散見されています。
簡単な手続きで受給できる持続化給付金
迅速な支給に主眼を手続が簡単なのは迅速な支給を主眼に置いたがゆえですが、だからこそ不正受給を招いているといえます。
■持続化給付金の不正受給に当たる行為
売上の操作
持続化給付金を貰う為に事業主の中にはわざと売上計上を先送りしてなるべく多く受給しようとする人もいるようです。この行為が悪質であれば不正受給に該当します。ただこの判定をすることはなかなか難しいのではないかと個人的には感じています。
二重受給
持続化給付金は本来1回だけしか申請・受給できません。2回受け取ったら不正受給になります。中小企業の経営者がいったん会社で持続化給付金を申請・受給した後、フリーランスとして申請し給付金を受け取ったら二重申請に該当するのです。
資格がないのに受給
無職の人や給与所得者、学生などが個人事業主と偽り申請・受給するのは不正受給になります。独立して事業を営んでいるわけでもないのに嘘の決算書と確定申告書を作成し、嘘の売上台帳を作成して申請・受給するのがこれにあたります。
コロナ禍と無関係な原因による受給
新型コロナウイルスの影響により収入減となった事業主の救済が持続化給付金の趣旨・目的となっています。減収の原因がコロナ禍ではない契約打ち切りといった別の要素であるにもかかわらず給付金を受け取れば不正受給になります。しかしこの判定もなかなか難しく感じます。
日本郵政は、新型コロナウイルスの影響で収入が減った個人事業主などが対象となる「持続化給付金」を、グループ会社の社員が新型コロナと関係ないにもかかわらず申請していたことを明らかにしており、日本郵政の調査によると、日本郵便でおよそ100人、かんぽ生命保険でもおよそ20人が「持続化給付金」を申請していて、一部は、給付金を既に受け取っている為、日本郵政グループは(かんぽ生命の不適切な販売問題にともない、営業を自粛しているため)収入減と新型コロナウイルスの因果関係がないとしていて、申請の取り下げや給付金の返還を促している。