転職後のメリット
私は金融機関に30年以上勤めていました。
なぜか部下には高圧的な対応を取り、上司にはめちゃくちゃ低姿勢な態度を取るという人達が多いちょっと特殊な職場環境でした。
個人的にはそういう風見鶏的対応がとても嫌で苦手だったので自分だけでも「上司(上層部)にも向き合って伝える」「部下にも親身で丁寧な対応をする」という生き方を目指してきたつもりです。(そんなところも保守的な組織集団では苦々しく思われたり誤解を受け曲解されて批判的な人間だとなじられたりもしました)
めったな事では怒らない&愚痴や不平を言わないスタイルで生きている温厚な自分の性格(と、自分で言うのもなんですが)と多方面に低姿勢なところが良かったのか50代の転職オジサンでも新しい職場(建築系)では割と温かく好意的に迎えてもらえた気がしています。
転職後の仕事は夕方にはほぼ終了することが多いので、残業がほとんどありません。土日休みなのは前職と一緒です。
仕事内容は基本総務というか事務というかデスクワークなのですが、まだまだ基本的な業務に軽くタッチしているくらいの状況で、今後試用期間(3ヶ月間)が終了すると本格的に業務を任される(任して大丈夫と思ってもらえたらの話ですが)のかなという状況です。
中高年のオジサンは基本的に物覚えが悪く物忘れも早いので、若い頃より注意して教わった仕事を忘れない様に手書きメモを取ったり、時間が出来た時に電子的にも記録を作ってまとめて反芻するようにしています。
スケジューラーとかTodoとかのアプリなんかも駆使しつつなんとかこなしております。
新しい事にチャレンジして前向きに取り組んでいくっていうのは、たとえ中高年であっても人間として正しい姿勢である気がします。
ちょっとした社内の課題や問題に気づくこともあります。
誰にも迷惑が掛からず直せるものはサクサク治します。大きいものはまだまだ進言したりは出来ない身分なので、いつかそういう時期が来たときの為に、見つけた場合とりあえずメモして自分なりの解決策を書き留めたりしております。
PC関連の作業とかは割と好きな方なので依頼される事務の中でエクセル操作やPC関連の操作をチョイチョイ作業していたりすると周囲の方が「凄い~」とか「細かい~」とか「速い〜」とかめちゃくちゃたくさん褒めていただき横に扇型に広げる札勘定(お金を数える)なんかでも驚いて褒めていただいたりして、地に落ちていたオジサンの自己肯定感を高めてもらえて良い気分で仕事が出来ているのが本当にありがたいと思います。(単におだてられてるだけだと思いますけどそれでも良い気分です)
『愛してる』と君が言う 口先だけだとしても たまらなく嬉しくなるから それもまた僕にとって真実」
ってミスチルの曲の様な気持ちで嘘でも気持ち良く対応していただけるのは嬉しいものですね。
転職前の金融機関の職場では全員がノートパソコンで仕事をしていました(除く一部の本部部署)
ノートパソコンだと大きくても15インチモニターの環境でしたが、転職後はデスクにどデカいモニターが設置されていて(全員の机に設置されている)老眼が出始めた自分にはとてもPC作業がしやすくてありがたくて涙が出そうな感じです。
見えるぞ・・・私にもフォントが見える!
家族(息子と妻)との関係は退職前も退職後も転職後も良好ですが(退職後は更に良好になった?)長年携わった職場という形の居場所を退職で失ってみてオジサンって孤独な生き物なんだなと感じていたので転職してまた職場という居場所が出来たのは良かったなと思います。
誰かから必要とされるのは人間にとって良い事ですね。
なんだか定年になってボランティアする人の気持がようやくわかりました。あれは必要とされている事を実感できるし居場所が出来るからなんでしょうね。
金融機関だと基本的に性悪説で仕事や制度が作られている(基本的に人は悪いことをする)せいなのか「褒める・褒め合う」という文化はあまり無かった気がします。
なんとかして些細な間違いを探してダメ出してマウントを取って偉そうにするってのがデフォルトスタイルだった様な(汗)
前職では日々数字のノルマに追われ、上からのプレッシャーも半端ないものがありましたが、転職後はノルマが無いので精神衛生上も非常に良い状態で毎日を過ごせています。
金融機関の職場にいるときは、年上の方から凄い年配の方まで愚痴や不平を言い合って仕事している感じだったのでいつも本当に残念だなと感じていました。本人は文句を言いながらも良い仕事を自分はしていると誇りを持っているのかもしれませんが、周囲に与える影響は間違いなく悪だと感じていました。
「朱に交われば赤くなる」っていいますし、人間にとって周囲の環境から受ける影響は大きいので不平や不満を言いながら働く人達に混じって過ごしていればいつか自分もそうなってしまうという恐怖感もありました。
仕事の文句を言いながら、お願い営業をし続ける自分の未来があまり想像できませんでした。目指したいロールモデル的な人も社内や周囲には残念ながら(退職を決意した頃には)存在していませんでした。
大学卒業して初めて入った金融機関の職場だったので夜中の3時とか4時とかまで仕事したり残業がつかなかったりしてもそれが異常だとかブラックだとか考えることもなくがむしゃらに走ってきましたが意外と今回転職して良かったのかもしれません。
転職後のデメリット
給料が減った事、福利厚生が弱い事くらいですかね。でも本当にそれくらいの違いです。
福利厚生が充実していても現実ほとんど使えないのでは意味がないですしね。
大体65才まで定年延長とか金融機関でも割と聞くようになりましたが、金融機関で60才まで順風満帆に過ごせる人ってかなり稀な気がします。
私もあのまま勤めていてもどんどん今後は給料が減少していたでしょうし、それよりも自分を殺したり嫌な思いをかなりたくさん覚悟しなければならなかったとハズだと思います。
いつかこんな日が来るかもしれないと生活費をあまり上げず備えて準備していたこともあり(もし準備が無かったとしても)今の給料だけでも普通の生活は問題無く出来そうなので(転職後の)プラスの部分を見て明るく楽しく生きていこうと思います。
仕事納め
昨年迄は金融機関で30日まで仕事をしていたので、例年より早く仕事が終わるのが新鮮です。
業務終了後は忘年会兼歓迎会(自身の)をしていただきました。
初めて話す人達もいましたが、気持ちの良い人ばかりでした。
現場に出る事もありますが外での仕事は新鮮な体験です(といいつつ大学時代は建築現場でアルバイトをしていたので多少の馴染みはあったりします)
忘年会のお酒の場で一番偉い会長職(とはいえ現役バリバリで現場に出ている)の方に「事務系の仕事をずっとやってきた人間なのに現場に出たりしても嫌な顔をせず仕事していてあんたはなかなかエライな」とエライ人にエライと声を掛けてもらい非常に恐縮しました。
自分の失敗を人のせいにしたり、手柄を自分のものにしたり、虎の威を借る狐みたいな振る舞いをする人もいないし、上司にひたすら媚を売ったり(ソレはまだ許せる😅)事実無根な人の悪口を面白可笑しく役員に言いつける様な変な人もいないし、役職が高い人達もそれぞれ仕事をしっかりしていて小規模ながらなんだかとても人間味のある職場に転職出来て本当に良かったなと感じた令和6年の年末でした。
自分も失敗したりもしますし、会社も全てが100点満点ということもありません。ただ課題や問題はどこの会社にもあるものなのでネガティブな部分にも上手く付き合って行けたら良いなと思います。
家族や自分が怪我したり病気したりみたいなアクシデントが無ければこのまま新しい職場で来年も頑張りたいなと思う今日この頃です。