絶対に間違えてはいけない札勘定
お金の数え間違いがあってはならない職業として「金融機関」というものがあります。お金を数え間違えたら最後、人格が否定され重罪人の様な扱いを受ける事態にまで突入します。その為、金融機関ではお金は本当に慎重に数える事が要求されるのです。
1円でも勘定が合わないと帰れないという都市伝説めいたものがありますがまぁ大体本当です。
けれど合わないからといってだれかがポケットマネーで出すという事も絶対にありません。
「これだけは絶対にやってはいけないこと」という事例を新人の時に教わるのですが事例の一つに「ポケットマネーでの補填」というのがあります。
まぁ「帰れない」という事は無いのですが、血眼になって探すので相当帰宅は遅くなります。
当日見つからないと翌日以降も延々と探すのですが、それでも見つからない場合は現金出納事故という形になり、店舗や職員の査定が最低レベル評価になってしまう金融機関がほとんどだと思います。
まぁそれだけ現金の取り扱いには慎重になっているという裏返しでもあります。
金融機関に入って最初に教わった事が紙幣の数え方だったという人も多いと思います。因みに練習用に渡される玩具のお金よりも本当のお金の方が流石に良く出来ていて数えやすかったりした遠い思い出もあります。
基本的には店頭カウンターなどでお金を受け取る場合には、機械を使って札勘を行うのが主流なのですが、じゃあ機械が間違えないかというと意外とそうでもなかったりするのは業界の古い人間なら皆が知っている事実だったりする(それでも最近はかなり精度が高い)ので結局もう一度人間が最後にもう一度数えたりもします。
お金を手で数える方法(札勘)には2つの方法があります。
札勘の方法
そんな札勘の方法にはいわゆる普通に札を一枚一枚めくって勘定する縦勘(縦読み)と横に扇形に広げて4枚から5枚(人によって違う)をまとめて数える横勘(横読み)という2種類があります。
横勘(横読み)で綺麗に扇形に広げると一般の方からは結構「オオ!」と驚かれることが多いのですが、実は一度覚えてしまえば後は割と結構簡単に広げる事が出来ます。紙幣が曲がっていたり折れて無い場合は圧倒的に横勘の方が速いです。
基本は横勘の方が速く勘定が可能なのですが、縦勘を極めた職人みたいな人間だと機械を超える様なスピードで札勘が可能な人がいたりもします。
参照:縦読みと左利き縦読みを教えてくれる動画
まぁこれからはキャッシュレスの時代だと思うのでこういう技術もきっといずれは廃れてしまうのだとは思いますけど。
とにかく昔はこれが出来ないと外に出れないので必死に覚えたものです。
でもなんだか最近は「昔は手でお金を数えていたんですね~」みたいな時代がすぐそこまで来ている(というかもうほぼ来ている?)気もします。
まぁオッサンになったという事でしょう。